小学校から陸上を始め、中学・高校と日本一を経験し世界大会のメダリストである大瀬戸一馬コーチが足が速くなるコツをご紹介します!
頭から脚先までを1本の棒のように、背筋を伸ばして真っ直ぐにした姿勢で走ります
★姿勢作りのコツ
真っ直ぐ姿勢を作ったら、少しかかとを浮かします。
ただの真っ直ぐのままだと身体が後ろに残ってしまい前に上手く進みづらいです。かかとを少し浮かせることで、体重が前方に乗り、前に進みやすくなります。
かかと・ひざ・おしりで三角形を作るイメージで脚を運びます
★脚の運びのコツ
三角形を作る時につま先が下がる人もいるので、つま先を上げてZの形が綺麗な形です。 クラブの指導でもこの形作りは毎回行います。 この形を走りの中で作ることで、膝が自然と高い位置に来る大きな走りに繋がります。 また、この形から地面を踏むことで力強い接地を生むこともできます。
脚が接地する時に、両腕の肘が身体の横を通過するタイミングで腕振りを行います
★腕振りのコツ
接地した瞬間を停止して見た時に、ポイント②で述べた三角形の姿勢と、両腕の肘が身体の横にある腕振りができているかどうかがチェックポイントです。1歩1歩このタイミングを取っていくとよりよい走りになります。脚と腕のタイミングが合うことでスムーズに前に進むことができます。
小学校2年生の時に陸上を始めて、足は速い方だったのですが、下半身に比べて上半身の筋力がなかったため、脚の動きに腕振りがついてこないことがありました。さらに、力みやすく腕振りで肩が上がる癖がありました。
脚の動きに腕振りを合わせるため、リラックスした状態で腕振りをする練習や、腕振りを少しコンパクトにする工夫をして走っていました。
中学生になってからは負けることが少なくなってきたので、どんな時でもベストパフォーマンスをして勝てるように、イメージトレーニングを大切にしていました。
中学1年生時はスタートが苦手で、中1唯一の全国大会であるジュニアオリンピックの決勝で、前半引き離されて負けてしまったので、その冬はスタートを強化しました。スタートでの足の置く位置を全体的に前にして、上体をかなり前に倒すことで、スタート強化を計りました。そのおかげで中学2年生の同大会は、負けはしたものの前半かなりいい位置で走れ、表彰台に上がることができました。そのレースで自信もつき、その後はスタートが得意になりました。
正しい姿勢の作り方、脚の運び、腕振りのタイミングを習得すれば誰でも足が速くなります。この記事を見て自分の走りに足りないところを見つけて、ぜひ練習に活かしてみてください!
福岡県出身、小倉東高校・法政大学卒。
ゆめおり陸上クラブ・ちはや陸上クラブで主に短距離を中心に指導を行う。
小学2年生より陸上を始め、全中やインターハイ、国体など数多くの全国大会で優勝経験を持つ。
高校3年時に当時の高校新記録(10秒23)を樹立。その後も ワールドリレー 4×100mリレーにて銅メダル獲得、世界選手権日本代表にも選出されいる。